第6章 星とは何か―恒星の内部構造理論 (2013 Jun.21 更新)
概要
天文学者は星をどのように研究するのか、またそれで何がわかるのか、さらに、そこでわかったこ
とはどのような意味があるのか、などについて、「恒星の内部構造理論」とその評価という形で考察
する。またそこでの重要なキーワードである「原子核エネルギー」についても概説する。
図の出典
図6.1 レーン−エムデンの方程式の数値解(pdf図)
図6.2 質量−光度関係の観測値とエディントンの計算値(pdf図)
図6.3 電子を軌道として見た原子の姿(pdf図)
図6.4 人類初の核融合実験(Wikipedia より)
関連参考資料(本文関連ページ)
(準備中)
問題(140字程度以上で説明せよ)
*J.H.レーンとR.エムデンは、恒星をどのような存在と考えて理論を作ったか。
*A.S.エディントンの恒星内部構造理論は、実際の恒星の内部をよく表していると考えられるが、
それはなぜか。
[解答例]
エディントンは、当時知られていた地上の物理法則・化学法則(たとえばレーン−エムデンの
考え方、光の圧力など)を可能な限り取り入れ、数式化して計算した。また、レーン−エムデン
のモデルの欠点であったエネルギーの不足については、当時まだよくわかっていなかったので、
一つの仮定(エディントン仮定)を設けて計算した。その結果、長期間安定して輝く高温のガス
体のかたまりとして太陽のような星が可能である、ということがわかったので、この考え方(モ
デル)は現代科学の立場として最善のモデルであると考えられる。また、このモデルでいろいろ
な質量の星を計算したところ、質量の大きい星は明るいという質量−光度法則がみごとに説明さ
れたので、エディントン仮定も正しい仮定であった、と考えられる。
[補足] その後、ベーテ−ワイゼッカーの理論により、エネルギーの発生は水素の核融合
によることが明らかにされ、エディントン仮定の正しさは証明された。
*恒星内部のエネルギーの発生について説明せよ。
*
(以下考慮中)